乾いた深い傷痕 〜アンソニー・キーディス自伝を読んで
trackBacks (0) givenComments (2) Feb 18, 2007
言わずと知れたアメリカの最強ロックバンド、レッドホットチリペッパーズのボーカリスト、アンソニーの自伝の翻訳本がようやく出版された。
原書も立ち読みでパラパラ読んではいたけれど、翻訳本を改めて読んでみて、その恐ろしいほどの内容量に圧倒された。文字の分量ではなくて、彼の生い立ちから「Californication」の大ヒットにいたるまでの多くの悲しみに満ちた傷痕(スカー・ティッシュ)の量に。 そして、さらに驚いたのは、その傷痕を、美化することも呪うこともなく、ただただ平静な瞳で見つめ語っていたことである。
傷痕の湿度
誰しも、過去の深い傷の一つや二つは持っている。もっともっと多いかもしれないし、傷を受けたこと自体忘れている人もいるかもしれない。
そういう傷痕とどんな風に向き合うのかは人それぞれで、ある種の人々はそれらの傷に依存して生きて行く。簡単に言えば「呪う」わけだ。「あの傷があったから私はこんな風になってしまっている。」と。その傷が周りの人によるものだったり、彼(女)を囲む環境によるものであればなおさらその傾向を強くすることがある。その傷痕に寄り掛かり続け、新たな幸運や貴重な出会いさえもそこに溶かしてしまう。傷痕は決して乾かない。
アンソニーは、本書の最後でこう語る。
(前略..)おれは相変わらず少しばかりねじ曲がり、少しばかりゆがんでいるが、すべてを考慮すると、文句は言えない。何年にもわたってありとあらゆるドラッグを乱用し、時速80マイルで木に突っ込み、建物の屋上から何度も飛び降り、薬物過剰摂取と肝臓病という危機をくぐり抜けてきた今、おれは10年前よりも調子がいい。いくつか傷痕は残っているかもしれないが、それは別にかまわない。おれは今も進歩を続けている。
このドライで平静な視線で、彼は自分の過去を振り返り、同時に明るい未来を見つめている。なんて強さだろう、と心から思う。「過去を肯定できる」ことは大切ですね、とどこかのブログのコメントに書き残したことを思い出した。それはそれほど簡単なことではないかもしれない。けれど、分厚く長いこの本を読み終わる頃には、膿んでたあなたの傷痕ももしかして乾いてしまうかもしれない。過去に寄り掛からず明るい未来を模索したい全ての人に、この本をお勧めする。
二年前の横浜のロックオデッセイでのライブも凄かったレッチリが、もう少しでまた日本にやってくる。来月か。首も耳も長くして待っていよう。昨年の二枚組の新譜も、(まだ聴いてなければ)是非おすすめ。
匿名 at 14:35 on Oct 10, 2008
ものすごくミーハーな感じでなんかダサい。
たぶんこれ書いている人は本当に良い音楽を知らないと思う。
↑↓ at 10:11 on Dec 21, 2008
レッチリ最高。知的なレッチリも最高。ジョンもフリーも最高。アンソニー最高、チャドも最高。レッチリはこれからも今までも最高。





